弊社の脱炭素社会を支えるプラスチック資源循環事業について

〇リサイクルの普及に対する課題
 病院で毎日排出される医療廃棄物の60%は汎用プラスチックです。その感染属性のためリサイクルされることなく、外部委託して焼却処理されています。しかし、世界中の焼却炉の約70%が日本に集中(環境省統計平成28年度:自治体1,120基、民間312基)しており、焼却処理こそが廃棄物処理の中軸とされているので、焼却炉は石炭火力発電所と並んで地球温暖化を加速させ、近年は異常気象による自然災害が毎年、日本国内の地域を問わず、多発する事態を引き起こしています。

 又、非感染性廃プラスチックは、固形燃料や廃棄物として焼却処理、埋立処理される場合、破砕と言う前処理が必要です。従い、マイクロプラスチックの大気への飛散を回避できません。太平洋や日本海沿岸に廃プラスチックが浮遊し、それを餌と間違えて食べる魚の食物連鎖問題と共に、遥かピレネー山脈の大気中にマイクロプラスチックが検出される世界的な環境汚染の非常事態に衝撃を覚えるものです。

 こうした焼却処理による地球温暖化や破砕処理による環境汚染を防止して、安全に再生油が得られる利点を持つバッチ式の電気炉・熱分解油化処理方式は、分散型で処理能力が小さく、これまでは、集中大型施設での焼却処理の効率性と社会的な再生エネルギー需要の低迷で、普及するには至っておりませんでした。

〇課題の解決目標 
 汎用プラスチックは、油化処理すれば80%以上の収率で再生油を得ることが出来ます。廃プラスチックについて、効率性のために、地球規模で環境と健康を破壊する焼却処理を何時迄も続けるのではなく、持続可能性のために、電気炉式熱分解装置で油化・炭化処理すれば、地球環境と生物の健康に負荷を掛けず、安全に再生油を得ることが可能です。

 特に小型で分散型のバッチ式油化処理が最も効力を発揮するのは、市場が広範囲で規模が限定的な廃プラスチックまみれの医療廃棄物の分野です。再生油を病院常設のボイラーに利用したり、地域のホテル、旅館、クリーニング店等の補助燃料としてリサイクルすれば、経済合理的な資源循環の仕組みが出来上がります。

〇油化事業の背景
 2020年に始まるパリ協定により、脱炭素社会に向かって世界の投資家の動向が再生エネルギーに急旋回して、再生エネルギーが世界の基幹電力となる産業革命が始まろうとしています。化石燃料の大量消費がもたらす気候変動や異常気象等で世界中に巨大災害が多発し、今や地球環境と共に損害保険会社の経営が立ち行かなくなる程の危機感が背景にあります。

〇油化事業の目的
 持続可能な資源循環型社会形成を目指して、地域未利用資源を活用する循環システムを作れば、廃棄物処理はマイナスの社会コストではなく、プラスの再生エネルギー経済モデルに生まれ変わります。枯渇資源であり、国内で自給できない原油から生産された製品の廃プラスチック類について、焼却や埋立て処理ではなく再生エネルギーとして再度活用されるべきであるという立場から、本事業は、地域において廃プラスチック類や医療廃棄物等を都市油田に変え、世界の模範となる経済合理的な地域資源循環事業の地平を開くことを目的とします。

〇油化処理の歴史、
 廃プラスチック油化の大型処理事業は、2000年から10年間無事故で進めた札幌プラスチックリサイクル社の事例があります。又、その他の東京都や新潟県等の油化事業も連続式で集中大型の事業例がありますが、可燃性ガスや揮発性油を扱う装置にバーナーで加熱する構造的問題により、爆発事故が度々起きたり、連続式のために洗浄、破砕等の前処理が必要で、初期投資が嵩み、集中大型の周辺焼却施設に対して処理価格の競争力を失い、近年は壊滅的な状況にありました。                  

 又、医療廃棄物を熱分解油化処理する前例として秋田県と長野県で事業化したA社があります。処理システムは、蒸気滅菌で前処理してからバーナーで熱分解油化処理するものなので、非効率であり危険で、再生油の品質も悪く、高コスト体質なこともあり、内視鏡を主力商品とする親会社の粉飾決算事件に紛れて会社は自然消滅しています。

〇電気炉式油化装置と再生エネルギーの可能性
 産業史前期の廃プラスチック油化処理方法は、連続式とバッチ式を問わずバーナー熱源が一般的でしたが、構造的に爆発事故の危険性を抱えていました。この最も大事な安全性を揺るがす課題解決のため、弊社は、電気炉式を選択しました。従って、安全な上に、デジタルで炉内温度を管理することが可能となりました。

 化石燃料に依存した現代の世界経済システムの結果、海水温の上昇等で自然災害が世界中に多発する自然からの警告を受け止め、地球と生物の持続可能性のために、世界が脱炭素社会に向けて再生エネルギー革命に走り出す歴史的な転換点を迎えております。

 そして、中国が廃プラスチックの輸入を禁止したことや廃プラスチックが環境汚染と健康破壊の元凶となった今日、改めて医療廃棄物や廃プラスチックを油化処理して、脱焼却、小型分散、再生エネルギーを地産地消する本資源循環システムは、エコロジーとエコノミーが二律背反しない持続可能な地球と人類の未来を先駆的に実現するものです。

 又、東日本大震災の福島原子力発電所の事故を踏まえて、基幹エネルギーの転換が焦眉の急の課題と思いますが、国内での再生エネルギーの占める割合は低調となっています。エネルギー構成は天然ガス、石油、石炭等化石燃料が87.2%を占める基幹電源となっており、再生エネルギーは4.4%に過ぎません。(平成26年度)太陽光、風力等の自然エネルギーは不安定性を否めませんが、火山と海洋に囲まれた我国固有の地熱、小水力、波力等の自然エネルギーは、安定的です。

 更に、日常的に排出される家畜糞尿、下水汚泥、産業汚泥、食品残渣等のメタンガスと瓦礫等混合廃棄物及び容器包装含む廃プラスチック等の再生エネルギーは、年間4億5千万トンの産業廃棄物排出量の80%を占め(平成25年度)、排出量が膨大で、循環的な再生産が可能です。従って、これらは、総合的に新たな産業革命の一翼を担うポテンシャルに溢れています。


I菖蒲

紫陽花

 

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